冬至は一年の中で最も昼が短く、夜は長くなります。
寒さもより一層強まるので、栄養価の高いカボチャを食べたり、ゆず湯で体を温め無病息災を願います。
冬至を境に日の長さが長くなることから、別名は「一陽来復(いちようらいふく)の日」と言い、太陽の力が強まるとともに運気も回復するといわれています。
旬の野菜:かぼちゃ
冬至と言えば「ん」の付く食材を食べますが、同じく食べられるのがかぼちゃ。
かぼちゃにはβ(ベータ)カロテンが豊富に含まれていて、このβカロテンが体内でビタミンAに変わります。
ビタミンAは粘膜や皮膚の抵抗力を高めてくれるので、風邪が引きにくいと言われています。
皮や実が硬くて調理しにくいイメージですが、電子レンジを使うことで簡単に柔らかくなり、調理しやすくなりますよ。
旬の魚:鮭
冬本番になり、いよいよおいしくなるのが鮭。
鮭はDHA、EPAが豊富なのはもちろんですが、アスタキサンチンという赤色の色素がとても高い抗酸化作用を持っています。
ビタミンも豊富なの魚なので、おいしく健康になるにはもってこいの食材です。
初候:乃東生 なつかれくさしょうず
夏枯れ草が芽を出す頃
夏枯れ草とは「ウツボグサ」のことを指します。
ウツボグサは多年草で、正確には夏に地上部が枯れるわけではありません。
初夏のころ、矢を入れる靭(うつぼ)のような花を咲かせ、花が終わるとその花の部分が枯れてしまうことから、夏枯れ草の名前が付けられたと言われています。
また、この花の部分は乾燥させて生薬として古くから用いられることもあるそうです。
次候:麋角解 さわしかのつのおちる
鹿の角が落ちる頃
鹿はメスには角が生えませんが、オスの角は1年に1度根元からとれて春には新しい角に生え変わります。
このころはちょうど鹿の角が自然に落ちるころと言われています。
サワシカとはトナカイの一種だそうですが正確な記述がなく、文献によっては(しかのつのおつる)としか書かれていない場合もあります。
末候:雪下出麦 ゆきわたりてむぎのびる
雪の下で麦が芽を出す頃
総じて寒い冬に地中や枝先で芽が膨らみはじめるころを指します。
だんだんと麦の芽が伸びてきたら、「麦踏み」の頃。寒い冬に耐えて出てきた麦の芽を踏むことで、一時的に成長を止め、根の発達を促します。
しっかりとした根を張らせることで、気候条件の変化にも耐えられる強い麦となります。
小麦は昔から広く主食として育てられてきました。
不作になると死活問題となるので、少しでも良いものを育てるための先人の知恵と言えます。