【二十四節気】寒露

寒露とは、露が冷たく感じられてくる頃のこと。
秋雨も終わりに差し掛かり、次第に空気が澄んできます。

このころになると、菊の花が見ごろを迎えます。
菊の花は東洋では邪気を払う伝えがあるので、長寿を願うために用いられたりします。

豊作を願うお祭りも催されることも多くなり、稲の収穫も始まってきます。

旬の野菜:きのこ

このころから秋の味覚が手に入るようになってきます。

様々魅力的な食べ物がありますが、キノコはとくにおすすめです。

ビタミンやミネラル、食物繊維なども豊富でうま味成分であるアミノ酸まで含む万能野菜のキノコ。

食べるときは必ず加熱して召し上がってください。

旬の魚:さば

日本では古くから愉しまれてきた青魚で、EPA、DHAやビタミンB2も豊富です。

食べ方もお刺身や煮魚、〆て長期保存したりと旬で脂がのっているときも飽きずに召し上がれます。

初候:鴻雁来る こうがんきたる

雁が北から渡ってくる頃

雁は冬鳥として日本にやってきます。
水鳥の一種で湖や沼、池などをねぐらとし水草などを食べて暮らします。
全長は70㎝ほど。翼を広げると1.5mほどにもなる、大型の水鳥です。

雁と言えば、教科書にも採用されている「大造じいさんとガン」が有名な作品です。
狩人である「大造じいさん」とガンの頭領「残雪」の物語で、登場人物の心情を多く書いている作品です。

次候:菊花開く きくのはなひらく

菊の花が咲き始める頃

菊の花ことばは「高貴」で、皇室の紋として使われていることでも有名です。

観賞用として栽培される「大菊」やアスターなど、ガーデニングでよく使われる「洋菊」もそうですが、道端に咲いている「たんぽぽ」も菊の一種です。

咲く時期も様々ある菊は、私たちの身近にあり、なじみの深い花の一種です。

末候:蟋蟀戸に在り きりぎりすとにあり

きりぎりすが戸口で鳴く頃

キリギリスはバッタに近い姿をしていますが、コオロギのように鳴く昆虫の一種です。
日本では古くから貴重な鳴く虫として、観賞用に取引されてきた歴史を持ちます。

物語では「アリとキリギリス」が有名なイソップ寓話として伝えられています。
夏の間、一生懸命働いていたアリと歌って過ごしていたキリギリスが冬になったときどう違いが表れたか。についての物語ですが、古くから伝わってきたこの物語は少しずつ変化してきたので、その過程を調べてみるのも面白いかもしれません。

一つ言えるのは、どんな結末にせよ最後いい結果になるのは、未来を見据えて行動してきたアリということにほかなりません。