秋分と同じく、昼の長さと夜の長さが等しくなる日です。
春分あたりから暖かさがより増してきて、春らしくなってきます。
旬の野菜:にら
にらと言えば、滋養強壮・疲労回復のイメージが強いですが、これはアリシンによるものです。
アリシンはにらの独特の香りのもとにもなっていて、ビタミンB1の吸収を助ける作用があります。
その他、βカロテンを多く含んでいて、とても高い抗酸化作用があります。
油を使って調理することで、吸収率が高くなります。
旬の魚:桜えび
名前も春らしい桜えびは春と秋の年2回の旬があります。
春の旬は春分あたりから2か月半ぐらい続きます。
駿河湾のみで漁が許されているので、静岡の名産品として有名です。
釜揚げやかき揚げにして丸ごと食べるので、栄養素を残さず取ることができるのもうれしいです。
一般的に安価な干しエビとして出回っているのは「アキアミ」などの違う種類なので、よく見て購入してください。
初候:雀始巣 すずめはじめてすくう
スズメが巣を作り始める頃。
スズメは、私たちにとってとても身近にいる鳥で、物語や童謡などにもなっています。
身近にいるのですが警戒心も強く、鳴き声は聞こえるのに姿が見えないことがままあります。
それは、私たちと一緒にいることで、天敵から逃れられているからともいわれたりします。
雑食なので、都市部では花の蜜だけでなく、残飯なども食べるため、力強く生きています。
農村部では害虫などを食べてくれる一方、稲などを食べてしまうので、時期によってはスズメを追い払うこともあります。
次候:桜始開 さくらはじめてひらく
桜が開花するころ。
「咲く」と「開く」は本当は異なっていて、「咲く」は単につぼみから花が開くこと。切り花になっても花が開くので、この時は「咲く」と表現します。
「開く」は栄養をもらっている状態で花が開くこと。花が持っている力のすべてで開花するので、力強くもあります。
桜は日本を象徴する花であると同時に、葉がない状態で開花する珍しい花です。
また、散りゆくさまがとても風情を感じるので、昔から多くの人たちに様々な思いを巡らせてきました。
今年も精いっぱいに花開く桜を楽しめたらと思います。
末候:雷乃発声 かみなりすなわちこえをはっす
雷が鳴り始める頃。
季節の変わり目は大気が不安定になり、積乱雲が発生しやすくなります。
雷をまとった雨雲は恵みの雨をもたらしますが、この時期はまだ雹やあられなども降らせることがあるので、注意が必要です。