【二十四節気】小暑 しょうしょ

だんだんと夏の暑さが近づいてくるとともに、梅雨明けも近くなっていきます。
一番暑くなる「大暑」の前なので小暑と呼ぶともいわれています。

小暑が来ると準備したいのは「暑中見舞い」。一般的には小暑または大暑から立秋までに出します。
立秋を過ぎると「残暑見舞い」になるので、注意が必要です。

 

旬の野菜:きゅうり

きゅうりはそのほとんどが水分でできていて、体積の95%が水分とされています。
そのため、簡単に水分補給ができ、体も冷やしてくれるので夏にぴったりの食べ物とされています。

新鮮なものは濃い緑色でハリやツヤがあり、いぼがピンと張っています。
乾燥に弱いので、新聞紙にくるんでラップをして冷蔵庫に入れると長持ちします。

店頭にあるきゅうりで白い粉の正体は「ブルーム」と呼ばれるもので、作物が実の水分が抜けていくのを防ぐために自身で出すものなので、新鮮な証拠と言われています。

旬の魚:いわし

イワシは様々な種類がありますが、このころに旬を迎えるのはマイワシです。

いわしを漢字で書くと「鰯」すぐに傷んでしまうため、こう書くようになったと言われています。
また、たくさん取れて安い魚のため、庶民の中でも重宝されてきました。

すぐ傷んでしまうため、新鮮なうちに刺身として食べてしまうのがいいです。
または小ぶりな「カタクチイワシ」は「いりこ」として煮干しにしたり、缶詰にして愉しまれています。

 

初候:温風至 おんぷういたる

暖かい風が吹いてくる頃。

ここでいう温風とは、梅雨明けに吹く南風のことです。
梅雨が明け、青い空と真っ白な入道雲とともに吹く風。
これから夏に向けて暑さが増していくのを感じてきます。

次候:蓮始開 はすはじめてひらく

ハスの花が開き始める頃。

ハスの花は早朝から咲き始め、昼頃には閉じてしまいます。

花とともに、実の形が有名なハスですが、実の中心部分がハチの巣に似ていることから、「ハチの巣」が転じてハスになったと言われています。

末候:鷹乃学習 たかすなわちがくしゅうす

タカのヒナが飛ぶことを覚え、巣立ちが近づいてくる頃。

タカは人間のパートナーとして古くからともに暮らしてきました。
鷹匠による鷹狩りが有名ですが、タカはとても頭がいい動物でもあります。
「鳶(トンビ)が鷹を生む」「能ある鷹は爪を隠す」ということわざがあることから、身近に接してきたことがうかがえます。

このタカに「学習」という言葉を使っているのも、パートナーとして認めている証なのかもしれません。